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エマーソン・レイク & パウエル 1986年10月4日レイクランド公演のSBDブートレグ聴き比べ

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ELPの派生バンド「エマーソン・レイク&パウエル」が唯一行った1986年北米ツアーから、キングビスケット・フラワー・アワー放送用に収録された10月4日フロリダ州イクランド・アリーナ公演を収録したブートレグ盤を4種、ここで紹介すると同時にフルアップいたします。

ELP再結成を画策していたキース・エマーソングレッグ・レイクに、ホワイトスネイクを脱退後、ドライブシャフト等でセッション活動をしていたコージー・パウエルが加わったELPOWELLは、アルバム2枚とツアーという条件でレコード会社と契約。

そしてリリースされたアルバムのセールスは好調で、1万人規模のアリーナがメインの北米ツアーが86年8月15日テキサス州エル・パソよりスタートした。11月2日アリゾナ州フェニックス公演で北米ツアーを終え、翌年には英国や日本をツアーする計画だったそうだが、何らかの理由によりそれらのツアーともう1枚のアルバム制作を中止。期待されたスーパーグループELPOWELLは短期間で活動を終えた。

数多くのブートレグ盤がリリースされているELPOWELLだが、デモ、セッション、リハーサル音源を除き、残されているツアー中のサウンドボード音源は上述のレイクランド公演たった1つである。KBFH放送用に収録され、日本でも1987年にFM放送された。

放送直後から、放送音源を基にしたアナログブートが登場。その後も5種類のブートCDが登場しているが、それぞれ収録内容や音質に違いがあり、非常にややこしいことになっている。

15年ほど前には、レイクランド公演を収録した「LIVE IN CONCERT」が遂に待望のオフィシャル・リリースとなったが、ブートレグ盤の音源を流用して作られた代物であり、ファンの多くはガッカリさせられたはずだ。近年も再販されたようが内容は同じで、ブート盤のほうが収録曲数も音質も全ての面で上回ったままである。マスターテープは残されていないのだろうか。

イクランド公演を収録したブートは5種類+2種類(どちらも非売品ボーナスCDR)を確認しているが、1公演完全収録されたものは未だ存在していない。どれが決定盤か判断が難しい。そこで、所有している4種のブートをアップするので、聴き比べて皆様でご自由に判断くださいませ。では、レッツ・スタート!😎

 

 

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THE SCORE (61004)

1. THE SCORE
2. KNIFE EDGE
3. PICTURES AT AN EXHIBITION
4. TOUCH AND GO
5. MARS, THE BRINGER OF WAR
6. KARN EVIL #9
    1st Impression - part.2
    - AMERICA 

レーベル不明、プレス1CD。レイクランド公演を収録したブートCDとしては、恐らく最も早く登場したものと思われる。42分収録と短く、カット及び編集跡だらけだ。放送用に作られた原盤の1つからコピーされたのではないか、と私は勝手に想像している(エアチェックにしては音が良すぎると感じる)。

内容自体は、1987年2月にFM東京「ゴールデン・ライブ・ステージ」にて放送されたものと同じである。FM東京放送版は冒頭や曲間にDJトークが入るが、本作はそれがないのでFM東京エアチェックではない。

放送用であることに違いはなく、その為にカット・編集が非常に多く、ラスト"KARN EVIL #9 - AMERICA - RONDO"メドレーの編集は酷いものがある。"AMERICA"は1フレーズに強引にまとめており、最も盛り上がる部分がバッサリとカット。続く"RONDO"も、中間のキースの狂気のソロパフォーマンスがコンパクトに編集されている。

しかし、本作最大の売りは、後発のオフィシャル盤には未収録の"PICTURES AT AN EXHIBITION"が収録されている点である。下段で紹介する後発ブート「WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW」が登場するまでは、同曲はFM東京エアチェック音源か本作でしか聴くことが出来なかった。

その「WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW」に収録された"PICTURES AT AN EXHIBITION"は、他のAUDソースが冒頭に被っており、細かく言えば少し欠落している。音質も本作のほうが僅かに良い。完全なものに拘るマニアな人は、この1曲の為だけに本作を所有していても損はないかもしれない。

それでは、丸々1枚の音源をどうぞ!


THE SCORE

 

 

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COZINESS (OTR 65513/14)

DISC 1 -
DISC 2
1. THE SCORE
2. KNIFE EDGE
3. STILL...YOU TURN ME ON
4. WATCHING OVER YOU

5. LEARNING TO FLY
6. PIRATES
7. FROM THE BEGINNING
8. LUCKY MAN
9. FANFARE FOR THE COMMON MAN
10. MARS, THE BRINGER OF WAR
11. AMERICA 
12. RONDO
※DISC1はELPの音源を収録している為、割愛

OFF THE RECORDレーベル、プレス2CD。DISC1に1972年ロングビーチ・アリーナ公演及びハンブルク公演を、DISC2に1986年レイクランド公演を収録。ここではレイクランド公演について記述します。

1994年に登場したイタリア製ブート。本作と全く同内容のイタリア製ブートCD「BACK IN AMERICA」(ACS 078)が1992年にリリースされている。ということは、イタリアではこの内容で放送されたのだろうか。元となった音源の出自が不明なので、どうにも判断がつかないが・・・。

本作は、FM放送、上段「THE SCORE」、オフィシャル盤等に収録されている"TOUCH AND GO"が未収録となっている。その代わり「THE SCORE」では編集されまくっていたラストのメドレーは完全な形で収録されている。

また"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"など、他には収録されていない曲が多く収録されている。これらは後発ブート「WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW」が登場するまでは、本作及び「BACK IN AMERICA」でしか聴くことが出来なかった。

"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"の2曲は、今もなお本作及び「BACK IN AMERICA」「WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW」でしか聴くことが出来ない(これらより後発盤は全て未収録)。そして、この2曲が最も良い音質で収録されているのはイタリア製ブートの2枚である。その為、2枚のイタリア製ブートは今も価値があると言える。

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CD盤面とジャケット裏面。

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ジャケットは折り込みタイプ。広げた所。では、音源をどうぞ!


COZINESS 1986

 

 

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WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW (HL066/067#EP1)

DISC 1
1. THE SCORE
2. LEARNING TO FLY
3. PIRATES
4. KNIFE EDGE
5. TARKUS*
6. PICTURES AT AN EXHIBITION
7. STILL...YOU TURN ME ON
8. WATCHING OVER YOU

DISC 2
1. KEITH PIANO SOLO*
2. CREOLE DANCE*
3. FROM THE BEGINNING
4. LUCKY MAN
5. FANFARE FOR THE COMMON MAN
6. TOUCH AND GO

7. MARS, THE BRINGER OF WAR
8. KARN EVIL #9 1st Impression part.2
9. AMERICA 
10. RONDO
* Live at richfield coliseum, cleveland sep 23rd 1986

HIGHLANDレーベル、プレス2CD。1997年に登場した国産ブートレグ。既発ではバラバラに編集されていた曲順をコンサート通りに編集し、SBD音源が存在しない曲は他公演のAUD音源をパッチして、疑似的な形でコンサート完全再現を目指した意欲作。

しかし、よりによって音質面で大きく劣る9月23日クリーヴランド公演の音源を使用している為、音源の繋ぎ目に大きな違和感が生じてしまった。これなら現存するレイクランド公演の音源だけで編集してリリースしてくれたほうが余程か有難かった。

この当時、ブート業者がどういった機材を使用して編集していたのか分からないが、編集を繰り返している為か、音質面では既発よりも若干劣っているように感じられる。同年にリリースされた、複数の音源を編集した同タイプのブート「RAINBOW - MONSTERS OF ROCK」(WYVERN LEGEND)も編集を繰り返したであろう結果、やはり音質の劣化を招いている。時代が時代だけに仕方がないのかもしれないが・・・。

特に"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"の2曲は、まるで世代を重ねた別テープを使用しているように感じられるくらい音がこもっている。せっかく貴重な2曲を収録してくれても音がこれでは・・・。

それでも、FM放送、既発盤ともに曲順を大きく入れ替えられていたのに対し、コンサートの演奏曲順通りに編集してくれているのは大変に有難かった。試みはとても良かっただけに、もう少し音質に気を配って欲しかった。その点に気を配っていたら、なかなかの良盤だったかもしれない。惜しい!

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ジャケット、インレイの裏側。では音源をどうぞ!


WELCOME BACK 1


WELCOME BACK 2

 

 

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LIVE SPECTACULAR (AYANAMI-035)

DISC 1
1. THE SCORE
2. LEARNING TO FLY
3. PIRATES
4. KNIFE EDGE
5. TARKUS*
6. PICTURES AT AN EXHIBITION*

DISC 2
1. FROM THE BEGINNING
2. LUCKY MAN
3. FANFARE FOR THE COMMON MAN
4. TOUCH AND GO

5. MARS, THE BRINGER OF WAR
6. KARN EVIL #9 1st Impression part.2
7. AMERICA 
8. RONDO
* Live at ??

AYANAMIレーベル2CDR。2000年に登場した、旧名dust n' dreamというダイカン9F某店製ブート。販売目的でレイクランド公演を収録・リリースされたブートレグは本作が最後発となる、はず。本作登場の3年後にオフィシャル「LIVE IN CONCERT」が登場。以降、レイクランド公演を収録したブート盤はボーナスCDRという非売品形式でしか登場していない。

本作は、様々なブートレビューサイトにおいて、レイクランド公演の完全収録・決定盤といった体で紹介されてきた。当時、驚愕の新音源を多数リリースしていた新進気鋭の同レーベル発のブートという点も、評価を一方的に高めることになった理由の1つかもしれない。

しかし、収録曲をご覧頂ければ分かるように実際は不完全収録である。既発盤3種にてSBD音源で収録されている"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"の2曲が未収録である点が不思議でならない。高品質のブートをリリースしまくっていた同レーベルにしては珍しく、他のブートよりも収録内容の面で劣っている。

本作が高評価となったもう1つの理由は「"TARKUS"のSBD音源が収録されている」という誤ったレビューが拡がった為ではないかと思われる。本作収録の"TARKUS"も実際は別公演の高音質AUD音源であり、しかも、続く"PICTURES AT AN EXHIBITION"もそのままAUD音源で収録されている(どの公演の音源をパッチしたのかは不明)。

AUD音源をパッチしてコンサートの再現を試みたならば、"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"や、"CREOLE DANCE"などのキースのピアノソロも、せっかくだから同じ高音質AUD音源を使って再現して欲しかった。"TARKUS"を収録しているのに他は未収録である等、内容的にどうも中途半端な感が否めない。

ただ、同じようなことを試みた既発「WELCOME BACK TO POWELL'S SHOW」と比べて、本作は音源の繋ぎ目をとても自然に処理している点に好感が持てる。既発では全てフェードインスタートだった"FROM THE BEGINNING"は、冒頭のアコギソロから入っているので、聴いた方は「おっ!?」と思うかもしれない。実はこれもAUDソースとSBDソースを上手く繋いでいる。

現在の編集と比べて若干の粗さは残るが、こういった編集テクニックの積み重ねが、現在の同店発ブート名物「欠落部分を他のソースで違和感なく補填」に繋がっていくと思うと、実に感慨深いものがある(誉め言葉)😅

本作は音質が優秀とされてきた。確かに高音質と思うが、今、改めて聴くと、音がシャリシャリした感じに聴こえるような・・・音質が良いというよりも、過剰なイコライジングで音の輪郭をシャープにしているのかもしれない。個人的には、既発のほうが自然な音で聴きやすい印象を受ける。人によって受ける印象は異なるので、ハッキリと断言はできないが・・・。

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盤面とインレイ裏面。チープなCDRだが、当時のAYANAMIレーベルのブートは全てこれだった。カタログナンバーが100を過ぎた辺りからシルバーディスクなどに変わっていった記憶が・・・では音源をどうぞ!


LIVE SPECTACULAR 1


LIVE SPECTACULAR 2

 

以上で、レイクランド公演を収録した手持ちのブート盤紹介は終わりである。尚、ダイカン某店9Fの新レーベル"VIRTUOSO"より登場した「DEFINITIVE BOSTON 1986」(VIRTUOSO 367)のボーナスCDRとして「DEFINITIVE LAKELAND 1986」が2017年に登場している。単品では購入できない品だが、レイクランド公演のブートとしては最後発だ。

インフォには「現存するレイクランド・サウンドボードを最高級クオリティ&最大限スケールで網羅した1枚」と謳っているが、"STILL...YOU TURN ME ON", "WATCHING OVER YOU"の2曲はやはり未収録である。ダイカン9F某店の人たちはわざとスルーしているのだろうか。

同じく"VIRTUOSO"より登場した「BACK ON THE ROAD SESSIONS」(VIRTUOSO 189/190)のボーナスCDRとして、FM東京で放送されたものをエアチェックした音源が「GOLDEN LIVE STAGE」というタイトルで2014年に登場している。

イクランド公演のブートは、以上5種類+ボーナスCDR2種を確認。どれが決定盤か、私は分かりません!あとは皆さまで勝手に判断どうぞ、おわり!😱