美味しい料理と素敵な音楽と

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EGG feat. Dave Stewart Canterbury Rock Bootleg Collection.3

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カンタベリー・シーンの重要なバンドの1つ、デイヴ・スチュワート率いるエッグの数少ないブートレグ盤を紹介するよ😄

バンドの歴史は1968年から始まった。デイヴ・スチュワート(オルガン、ピアノ、トーンジェネレーター)、モント・キャンベル(ベース・ヴォーカル、フレンチホルン)、クライヴ・ブルックス(ドラム)、スティーヴ・ヒレッジ(ギター)の4人によってユリエルがロンドンで結成される。しかし、同年8月にヒレッジがカンタベリーにあるケント大学で歴史と哲学を学ぶ為に進学。バンドを抜けてしまう。

ヒレッジ脱退後、バンドはギタリスト抜きのキーボード・トリオとして活動を継続していく。バンドはMIDDLE EARTH(いわゆるヒッピークラブ)と契約を結び、名をEGGと改名。69年春には「SEVEN IS A JOLLY GOOD TIME」をレコーディングした。そしてデッカ・レコードのプログレッシブ・ロック部門であるデラム・レコードと契約を結び、デビュー・シングル「SEVEN IS A JOLLY GOOD TIME」をリリースしている。

また、69年6月には、ザッカリヤ・エンタープライズという小さなレコード会社と契約を結んだスティーヴ・ヒレッジが夏休みを利用してアルバムを制作している。それにはEGGのメンバーが全面的に参加、一時的にユリエルは再結成を果たしている。

但し、EGGとメンバーたちはデッカと独占契約を結んでおり名前を使用することが出来ない為、ARZACHELというバンドを名乗り、メンバー各々も偽名で参加している。ヒレッジはSIMON SASPARELLA、デイヴ・スチュワートはSAM LEE-UFF、モント・キャンベルはNJEROGI GATEGAKA、クライヴ・ブルックスはBASILL DOWLINGと名乗っている。

1970年3月。バンドは待望の1stアルバム「EGG」をリリースした。デイヴ・スチュワートの卓越したオルガンプレイとうねりまくるトーンジェネレーターによる不協和音、モント・キャンベルの勇ましいヴォーカルが冴え渡るデビュー作は、変拍子、ジャズ、クラシック、神秘的ともいえる歌詞・・・実験的ともいえる多彩なアプローチを試みている。セールスは振るわなかったが作品は関係者から高く評価され、デッカは次作への資金提供をバンドに約束する。

こうして2ndアルバム制作は順調に進んだが、バンド側は何らかの事情でリリースすることを一旦保留している。プロデューサーのニール・スレイヴンの幾度にも渡るバンド側への説得により、71年に2ndアルバム「THE POLITE FORCE」が無事にリリースされた。今作はモント・キャンベルが主導権を握り、前作よりもプログレ色が強くなった。デイヴ・スチュワートの重く狂ったようなオルガンと、モント・キャンベルが描く美しいメロディーが交錯する今作は、前作以上に高い評価を得た傑作アルバムとなった。

しかし、評価とは裏腹にセールス面では惨敗で、バンドはデッカとの契約を失った。次の契約先を見つけることが出来ないまま1972年7月にEGGは解散となった。

1973年1月、デイヴ・スチュワートは、デイヴ・シンクレアの後任としてハットフィールド・アンド・ザ・ノースのメンバーとなった。一方でEGGの3rdアルバムに向けてアイデアを貯め込んだまま解散となったことに未練が残っていたデイヴは、ハットフィールズの契約先ヴァージン・レコードの子会社であるキャロライン・レコードと、EGGとしてアルバム1枚をリリースする契約を結ぶ。

1974年8月、モント・キャンベル、クライヴ・ブルックスと共にアルバムのレコーディングの為に一時的にEGGを再結成し、74年12月、ついに待望の3rdアルバム「THE CIVIL SURFACE」をリリース。スティーヴ・ヒレッジ、ティム・ホジキンソン、ザ・ノーセッツといったカンタベリー人脈の豪華ゲストを迎えたアルバムもまた前2作に劣らず高い評価を得ることになった。こうしてEGGは全ての活動を終えて正式に解散となった。


後に、デイヴ・スチュワートとモント・キャンベルは、ハットフィールズやギルガメッシュを経てナショナル・ヘルスで再び活動を共にすることになる。EGGはカンタベリー・シーンとは特に関連のないロンドン出身のバンドであったが、解散以後、メンバーたちがカンタベリー・シーンに深く関っていくことから、カンタベリー系のバンドとしてファンに認知されていることが多い。モント・キャンベルは、自身やEGGがカンタベリー系ミュージシャンとしてファンに認知されていることを後年まで知らなかったと発言している。

EGGのブートレッグ盤は存在しているものの、活動期間が短かった為か、他のカンタベリー・シーンのバンドと比べて数は非常に少ないようです。市場を探してもなかなか見つけることが出来ません。私の所有枚数も極めて少ないのですが・・・それでは、EGGの数少ないブートレッグ盤を紹介しましょう!😀

 

 

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STEP BACK TO THE EGG (HL468)

Live at Chalk Farm, Roundhouse, London mar 1970
1. Long Piece No.3 <part 4>
2. Symphony No.2 <Blance~Movement 2~Movement 4>
3. Long Piece No.3 <part 2>
4. A Visit To Newport Hospital

BBC Sound of 70's 13th mar 1972
5. Enneagram
6. There's No Business Like Show Business
7. Long Piece No.3 <part 2>

BBC Sound of 70's 22nd feb 1972
8. Wring Out The Ground Lossely Now

9. Germ Patrol

HIGHLANDレーベル、プレス盤1CD。トラック1~4の1970年3月ロンドン・ザ・ラウンドハウス公演をオーディエンス録音で、トラック5~7の1972年3月13日BBCライブをサウンドボード録音で、トラック8~9の1972年2月22日BBCライブをサウンドボード録音でそれぞれ収録。インレイに記載されているBBC1973は誤り。

トラック1~4はEGGの定番音源で、本作の他に、ブートレッグCDR「CHALK FARM ROUNDHOUSE LONDON ENGLAND MARCH 1970」(T-416)と、下段で紹介するブートCDR「SHAKE IT UP」(AYY-137/138CD)にも収録されております。本作「STEP BACK TO THE EGG」が音質が最も悪いです。またピッチも若干高めで収録されています。そして"LONG PIECE NO.3 (pt.4)"演奏前の、冒頭53秒に渡るサウンドチェックやMCも丸々カットされており不完全収録です。

トラック5~9のBBC音源は、いずれもモノラル・ラジオ音源。2月22日は不完全収録です。これらの音源もブートCDR「SHAKE IT UP」(AYY-137/138CD)に高音質・完全収録されております。また、オフィシャル盤「BBC SESSION AND MORE」にも収録されており、本作は不要の1枚と言えるでしょう。

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ジャケット、バックインレイの裏面。

 

 

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VA - CANTERBURY LIVE TAPES (CP-001)

1. A Visit To Newport Hospital
2. Long Piece No.3 <part 2~4>
※Hatfieldsの曲目は割愛します

レーベル不明、プレス盤1CD。EGGとハットフィールド・アンド・ザ・ノースのライブをサウンドボード録音で収録した1枚。限定300枚とのこと。ここではEGGの音源について記載します。

EGGの音源は、トラック1-2に1971年2月4日BBC IN CONCERTのラジオ音源を収録。インレイには1970年と記載されていますが、これは誤りです。エアチェック音源でややこもった音質です。"LONG PIECE NO.3 pt2"の冒頭が僅かに切れています。

下記で紹介するブートCDR「SHAKE IT UP」(AYY-137/138CD)や、オフィシャル盤「BBC SESSION AND MORE」に同じ音源が収録されているので、音質の良くない本作よりも後発ブートやオフィシャル盤を購入したほうが良いでしょう。こちらも今となっては不要の1枚。

 

 

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SHAKE IT UP (AYY-137/138CD)

DISC 1
Live at Chalk Farm, Roundhouse, London mar 1970
1. Long Piece No.3 <part 4>
2. Symphony No.2
3. Long Piece No.3 <part 2>
4. A Visit To Newport Hospital

Live at Civic Hall, Wolverhampton, West Midlands 5th dec 1971
5. Oh I Do Like To Be Beside The Seaside
6. Germ Patrol
7. Long Piece No.3 <part 3>
8. Enneagram
9. A Visit To Newport Hospital

DISC 2
BBC Radio 1 in Concert 4th feb 1971
1. A Visit To Newport Hospital
2. Long Piece No.3 <part 2~3>
3. Long Piece No.3 <part 4>

BBC Sound of 70's 22nd feb 1972
4. Wring Out The Ground Lossely Now
5. Germ Patrol
6. Enneagram

BBC Sound of 70's 13th mar 1972
7. Enneagram
8. There's No Business Like Show Business
7. Long Piece No.3 <part 2>
8. Wring Out The Ground (Lossely Now)
    - Long Piece No.3 <part 2>
9. Germ Patrol

AYYレーベル2CDR。ディスク1には1970年3月ロンドン公演をモノラル・オーディエンス録音で、後半には1971年12月5日ウォルヴァーハンプトン公演をステレオ・オーディエンス録音で収録。ディスク2には1971年2月4日BBC IN CONCERT、72年2月22日+3月13日BBC SOUND OF THE SEVENTIESをそれぞれサウンドボード録音で収録。既発音源を全て上回る高音質で収録した、EGG久々の優良ブートレッグが登場です。

本作は、現時点でのEGGブートレッグの決定盤と呼べる内容になっています。まず、ディスク1(トラック1-4)の70年3月ロンドン公演は、上段でも紹介した通り「STEP BACK TO EGG」など既発2枚のブートレッグCDにも収録されている音源。本作は既発を上回る高音質で収録されており、欠落個所もなく、既発2枚では狂っていたピッチも全て正常な状態で収録されています。

続いてディスク1(トラック5-9)の71年12月5日ウォルヴァーハンプトン公演は、ブート初収録音源と思われます。ステレオAUDで音質は当時としては文句なし。コンサート冒頭にイギリス民謡"I DO LIKE TO BE BESIDE THE SEASIDE"がオルガンで演奏されております。このテイクは、オフィシャル盤「THE METRONOMICAL SOCIETY」に収録されました。残りのコンサート本編(GERM PATROL~A VISIT TO NEWPORT HOSPITAL)4曲はオフィシャル盤未収録で、恐らく本作でしか聴くことが出来ない音源です。

ディスク2は全てBBC音源でモノラルSBDとなっています。まず(トラック1-3)71年2月4日BBC IN CONCERTは、既発「CANTERBURY LIVE TAPE」と同音源。本作はそれを上回るオフィシャルクラスの高音質で収録しています。既発にあった"LONG PIECE NO.3 pt2"の僅かな欠けもありません。この音源はオフィシャル盤「BBC SESSION AND MORE」にも全曲が収録されました。

(トラック4-6)72年2月22日BBC SOUND OF THE 70'sの音源は、上段で紹介した既発「STEP BACK TO EGG」と同音源。本作は既発を上回る高音質で収録。「STEP BACK TO EGG」には未収録だった"ENNEAGRAM"も収録されています。この音源も、オフィシャル盤「BBC SESSION AND MORE」に全曲が収録されました。

(トラック7-9)72年3月13日BBC SOUND OF THE 70'sの音源も「STEP BACK TO EGG」と同音源。こちらも既発を上回る高音質で収録しています。"THERE'S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS"はオフィシャル盤「BBC SESSION AND MORE」に収録されました。それ以外の3曲はオフィシャル盤には未収録です。

つまり、本作「SHAKE IT UP」は、ブートレッグ初収録音源や、既発盤に収録された音源を全て網羅しており、かつ既発を上回る高音質で完全収録しているEGGブートの入門用に最適の1枚。オフィシャル盤に収録された音源も一部重複しておりますが、オフィシャル盤が入手困難となった今、本作で聴くのも1つの手かもしれませんね。

では、試聴音源・・・ではなく収録された音源全て丸上げしました(笑)、音源をどうぞ!😅


CHALK FARM, ROUNDHOUSE, LONDON 1970. 3


CIVIC HALL, WOLVERHAMPTON 1971.12.5


BBC IN CONCERT 1971.2.4


BBC SOUND OF THE 70's 1972.2.22


BBC SOUND OF THE 70's 1972.3.13


以上でEGGのブートレッグ特集は終わりです。もう1枚、存在を確認しているものの未入手のブート「A BROKEN EGG」も入手したらまた追記したいと思います。

追記:
「A BROKEN EGG」と同内容のブートCDRが、GALAXYレーベルから登場しました。今なら入手が容易ですのでファンの方はチェックしてみては・・・私はもう疲れました😵